Interview 01
アクリル・水彩画コース
山﨑 英子さん
(70代・女性)

息子の一言が導いた一枚
――山﨑さんはウチの教室第一号の生徒さんですが、この十数年の間で思い出深いことは何かありますか?
山﨑さん 「思い出ですか…
私が教室に来る途中に転んで擦りむいちゃったところに、先生がドラえもんの絆創膏貼ってくれたことですかね(笑)」
――それも良いんですけど(笑) そういうんじゃなくて…じゃあ印象深い作品は何ですか?
山﨑さん 「印象深い作品って言われると迷っちゃうな…
息子がね、『こういうのが好きなんだ』って見せてくれたCDのジャケットの絵を見て、『残して喜ばれるもの、私が子供たちにもらって欲しい絵』を描きたいな!と思ったのはありますね」
――ヨットハーバーの作品ですね。
山﨑さん 「そう!2回マリーナに取材に行ったんですよ。
最初に行った時に考えた構図は全然違うのだったから、2回行かなかったらあの作品は生まれてなかったの(笑)」
――あのヨットハーバーの作品は展示を見た方から『売ってもらえないか』と申込みもあったんですよね。
山﨑さん 「ね~(笑)!びっくり!
絵の良し悪しって、上手下手じゃなくて『見た人にとってピンと来るもの』なんでしょうね」
――いつも絵を描く時に心がけてることや考えることはありますか?
山﨑さん 「心がけと言うか『次に自分が描く絵がどんな絵になるだろうって、それに出会えるのが楽しみだな』って思います」
今の年齢で出会えた宝物
(ここから同じクラスのYさんが話に加わり、山﨑さんとYさんの対談のようになりました)
山﨑さん 「(ここで描いてるのって)絶対習わないと描けない絵なんだよね。
『今の年齢で良い趣味に出会えてお母さん良かったね』って家族からも言われるの」
Yさん 「私も絵を通して子や孫と話をする機会が増えたよ。
友人からは『アナタは形に残る趣味があって羨ましい』って」
山﨑さん 「友達なんかに絵を見せたりしても『いいわね〜』って言ってくれるけど、すぐ『私にはムリムリ』って言う人いるじゃない?あれ、なんでだろうね(笑)」
Yさん 「描いてみたいなって気持ちがあればムリなんてことないよね。
年取ったら肉体的にしんどい時もあるけど、続けることって大切だなと思う」
山﨑さん 「教室で描くことで友達ができるじゃない?だから、なんか一緒に苦労するよね(笑)
自分の絵じゃなくても仲間の作品が出来上がる過程も見てるから、人の作品にも思い入れがあると言うか」
Yさん 「ホントそう!『ここ大変だったよね〜良いの出来て良かったね〜』って思うよ。
ここで山﨑さんと出会えて友達になれたことも良かったし!」
山﨑さん 「ねー!(習いに来てなかったら)知り合ってなかったよね、きっと(笑)」